前回は経由地も複数選択して地図上に徒歩ルートを表示しました。今回は、ルート計算の結果をテキストでも表示するようにしました。
デモとコードサンプルはこちら。
サンプルコードの内容
DirectionsServiceオブジェクトのrouteメソッドを使ってルート計算するところまでは前回と同じです。
ルート計算の実行結果はDirectionsResultオブジェクト(サンプルコードではresponse変数)に保持され、前回まではこのオブジェクトをDirectionsRenderer オブジェクトのsetDirections()を使って地図上にルートを表示していました。
今回は、DirectionsResultオブジェクトからルート計算結果をテキストデータで取得します。
1)ルート計算の結果:DirectionsResultオブジェクト(サンプルコード:response)
・DirectionsResultは、routes[]フィールドのみ持ち、DirectionsRequestで指定された出発地点から到着地点に至る経路を示します。
・routes[]フィールドには、DirectionsRouteオブジェクトの配列が格納が格納されます。
原則として、1つのリクエストに対して返されるルートは1つだけですが、リクエスト(DirectionsRequest)のprovideRouteAlternatives属性true に設定されている場合は、複数のルートが返されることがあります。
サンプルコードでは、以下の箇所で使用しています。
var route = response.routes[0];
2)ルート全体の情報:DirectionsRouteオブジェクト(サンプルコード:route)
指定された出発地点と到着地点からの結果が格納され、以下の属性を持ちます。
①legs[]:
・DirectionsLegオブジェクトの配列が格納。
・各オブジェクトには、ルート内の2つの地点に基づくルート内区間に関する情報が格納。
・区間は、指定された経由地または目的地ごとに1つずつ存在。
詳細は3)参照
②waypoint_order:
計算されたルート内のウェイポイントの順序が格納
③overview_path:
ルート結果のおよその(なめらかな)パスを表すLatLngの配列が格納。
④bounds:
ルートのポリラインの境界を示すLatLngBoundsが格納
⑤copyrights:
ルートと一緒に表示される著作権表示のテキストが格納
⑥warnings[]:
ルートと一緒に表示される警告の配列が格納
サンプルコードでは、legs[]属性から各区間の情報を取得して表示しています。
3)ルートの各区間の情報:DirectionsLeg(サンプルコード:route.legs)
DirectionsLeg は、計算されたルート内の出発地点から到着地点までの行程内の1つの区間を定義し、以下の属性を持ちます。
サンプルコードでは、start_address、end_address、distance.text属性の値を取得して表示しています。
①steps[]:
行程内の区間の各ステップに関する情報を示すDirectionsStep オブジェクトの配列が格納。詳細は4)参照
②distance:
当該区間の距離の合計を、次の形式のDistanceオブジェクトとして示す。
value:メートル法に基づく距離
text: 距離の文字列表現(マイル、メートル)
③duration:
当該区間の所要時間の合計を、次の形式の Duration オブジェクトとして示す。
value: 所要時間を秒で示す。
text: 所要時間の文字列表現が格納。
④arrival_time:
この区間の予測到着時刻が格納。乗換案内の場合のみ返される。
⑤departure_time:
この区間の予測出発時刻がTimeオブジェクトとして指定されて格納。乗換案内の場合のみ。
⑥start_location:
この区間の出発地点の LatLng が格納
⑦end_location:
この区間の到着地点の LatLng が格納
⑧start_address:
この区間の始点の住所が人間の読める形式で格納(通常は住所形式)
⑨end_address:
この区間の終点の住所が人間の読める形式で格納(通常は住所形式)
4)ルートのステップ DirectionsStep
ルートを構成する最小単位で、「斜め右に折れる 0.1 km」などと表示される。
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