Apacheのmod_info、mod_statusモジュールを適切に設定していない場合、情報が漏れて不正アクセスに利用される恐れがあります。
下記資料を参考にしました。
NSA(National Security Agency)の『Guide to the Secure Configuration of Red Hat Enterprise Linux 5』
mod_info
このモジュールによって、Webサーバーの設定情報を表示する事が出来ます。
●設定例
有効にする場合は下記設定例のように閲覧できるホストを制限するようにアクセスコントロールの設定をするべきです。
<Location /server-info> SetHandler server-info Order deny,allow Deny from all Allow from www.example.com </Location>
●推奨設定
情報が漏れて不正アクセスに利用される恐れがあるので、必要なければモジュールをロードしないようにします。
#LoadModule info_module modules/mod_info.so
mod_status
このモジュールによって、Webサーバーの性能情報、統計情報をリアルタイムに表示する事が出来ます。
●表示できる情報
・リクエストを扱っているワーカーの数
・アイドルワーカーの数
・各ワーカーの状態、ワーカーが扱ったリクエストの数、 ワーカーが送った総バイト数
・総アクセス数と総バイト数
・サーバが起動もしくは再起動された時刻と動作している時間
・平均の 1 秒あたりのリクエスト数、1 秒あたりの送られたバイト数、 リクエストあたりのバイト数
・各ワーカーと Apache 全体で使用されている CPU の割合
・現時点のホストと処理されているリクエスト
●設定例
<Location /server-status> SetHandler server-status Order deny,allow Deny from all Allow from .example.com </Location>
●設定の推奨
情報が漏れて不正アクセスに利用される恐れがあるので、必要なければモジュールをロードしないようにします。
#LoadModule status_module modules/mod_status.so
必要があって使用する場合は、ステータス情報を閲覧できるホストを制限するなどセキュリティを考慮して設定します。
-
インストール、設定全般、運用
- Apacheのインストール
- Apache初期設定確認
- Apacheの静的、DSOモジュールの確認、インストール方法
- Apacheでconf.dディレクトリ内の設定ファイルのインクルードに注意
- Apacheのhttpdサービスの使用方法
- WordPressパーマリンク設定時のApache設定
- Apache mod_rewriteの仕組み、設定方法、動作確認
- Apacheで特定の拡張子を含むリクエストをログ対象から外す
- CentOS Stream9でApache、PHPを設定する際の注意点
- ApacheのTraceメソッドを無効にする
- ヘッダーにApacheバージョンが表示されないようにする
- PHPのバージョン情報とApacheの設定
- Apacheでディレクトリ内一覧表示を無効にする
- Apacheで不要なモジュールはロードしない
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(1)ベーシック認証と認証プロバイダ
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(2)ダイジェスト認証
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(3)mod_rewrite、LDAP、WebDAV
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(4)Server Side Includes
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(5)mod_mime_magic
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(6)mod_info、mod_status
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(7)mod_speling、mod_userdir
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(8)プロキシ関連のモジュール
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(9)キャッシュ関連のモジュール
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(10)CGI関連のモジュール
- Apacheで不要なモジュールはロードしない(11)フィルター、expires、圧縮のモジュール
- Apacheでディレクトリへのアクセスを制限する設定方法
- Apacheベーシック認証の設定手順とセキュリティ上の注意
- Apacheで使用できるHTTPメソッドを制限する
- FIPS140-2とApacheのmod_nss
- Apacheにおける自己証明書作成手順
- ApacheにおけるSSL証明書インストール手順
- DoS攻撃からWebサーバーを保護するApacheモジュール
- Apacheに関するLinux側のセキュリティ設定(パーミッション、iptables、chroot)
- Modsecurityの概要と特徴
- Modsecurityのインストール方法
- modsecurityの設定方法と設定例
- Apacheのパフォーマンスに影響を与えるOS、ハードウェアの要素、注意点
- ApacheのMPMの概要とチューニング
- ApacheのMaxClientsのチューニングとListenBacklog
- HostnameLookupsを有効にして名前解決を行う場合のApacheパフォーマンスに与える影響
- FollowSymLinks、SymLinksIfOwnerMatchの設定とApacheのパフォーマンス
- AllowOverrideの設定とApacheのパフォーマンス
- コンテントネゴシエーションの設定とApacheのパフォーマンス
- Apacheのプロセス生成とパフォーマンスに与える影響
セキュリティ
パフォーマンス