RHEL6、CentOS6の64ビットサポートとNUMAについてオンラインマニュアルを読んでまとめました。
(1)64ビットのサポート
・64ビットのプロセッサーは理論的には、最大16エクサバイトのメモリーを使用できる。
・”Huge pages”、”transparent huge pages”、”Non-Uniform Memory Access(NUMA)”の改善によって、より大型のメモリブロックの使用が可能となる。
(2)Non-Uniform Memory Access(NUMA)
1)SMPとNUMA
①Symmetric Multi-Processor(SMP)
初期のマルチプロセッサーシステムでは、各CPUがメモリ位置へ同一の論理パスを持っている場合がほとんどだった(通常はパラレルバス)。
これにより、CPUはシステム内の他のCPUと同じ時間でメモリにアクセスすることができ、このタイプのアーキテクチャーはSMPと呼ばれる。
SMPはCPUの数が少ない場合はうまく機能したが、一定数(8または16)を超えると、メモリへの同等アクセスに必要な並列トレースの数がボード面積を使い過ぎてしまい、周辺機器のスペースが不足してしまった。
②NUMA
メインボードに直接個別のCPUを載せるのではなく、マルチコアプロセッサーとして1つのプロセッサーパッケージにCPUをまとめた。そして、各プロセッサーパッケージからメモリへの同じアクセスを提供するのではなく、各パッケージ/ソケットの組み合わせに高速アクセスの専用メモリ領域が1つ以上ある構成とした。
各ソケットには他のソケットへの相互接続もあり、遅いアクセスはこれらの他のソケットのメモリにアクセスすることになる。
2)NUMAの改善
・新しいシステムの多くはNUMAをサポートしている。NUMAは、大規模システム用のハードウェアの設計および作成を簡素化する。
しかし、アプリケーション開発に新たな複雑性を加えることにもなる。例えば、NUMAはローカルとリモートの両方でメモリーを実装し、リモートの方はローカルよりもアクセスに数倍の時間がかかり、OSやアプリケーションのパフォーマンスに影響を及ぼすので、慎重に設定する必要がある。
・RHEL6は、NUMAシステム上のアプリケーションとユーザーの役に立ついくつかの新機能によって、NUMAにより最適化されている。
これに含まれるのは、CPUアフィニティ、CPUピン設定(cpusets)、numactlおよび制御グループで、これらによってプロセス(affinity)もしくはアプリケーション(ピン設定)は特定のCPUまたはCPUセットに”バインド”することができる。